山本五十六撃墜作戦 オペレーション・ベンジェンス
山本五十六撃墜作戦 オペレーション・ベンジェンス
山本五十六戦死の真相に迫るアメリカ側のノンフィクション
太平洋戦争のひとつの転回点となった山本五十六戦死の真相に迫るアメリカ側のノンフィクション。ブーゲンビルにおける山本五十六連合艦隊司令長官機待ち伏せ作戦に参加し、山本機に致命傷を与えたレックス・バーバーというパイロットを中心に作戦参加16機と、ガダルカナル戦の様相を描写する。
日米両軍の失敗や弱点にも言及し、著者ハンプトンは、できる限りの事実を収集し、軍事、特に空中戦に関する専門知識を駆使して、全員が受けるにふさわしい公正さと名誉を提供していく。
著者によるパイロットならではの描写がすばらしいと評される。
山本機撃墜事件は日本側からはある程度書籍などが刊行されているが、アメリカ側からの記述は日本では露出が少なく、その点でも戦史研究者などにも訴求すると思われる。
また、本書(日本語版)では、日本人研究者による最新の撃墜状況などについての解説も掲載される。
■著者について
ダン・ハンプトンは1986年から2006年までの20年間、米空軍に勤務し、151回の戦闘任務に就いた。イラク戦争、コソボ紛争、第一次湾岸戦争での活躍により4つの殊勲十字章、パープルハート、8つの空軍功労章、5つの功労勲章、その他多くの表彰を受ける。米空軍戦闘機兵器学校、米海軍トップガン・スクール(TOGS)、米空軍特殊作戦学校を卒業。CNN、フォックス・ニュースなどのゲストアナリストとして外交や軍事、航空問題などを担当。航空雑誌などに寄稿。著書に全米ベストセラーの「Viper Pilot」「Lords of the Sky」、小説「The Mercenary」がある。